和同開珎(古和同)の本物と偽物|見分け方と鑑定ポイントを徹底解説

遺品整理で見つけた「和同開珎」。
本物かどうか、見た目だけでは判断できないのが実情です。
この記事では、鑑定士が実際に見るポイントを図鑑形式でわかりやすく解説します。
和同開珎の基本|本物と偽物が混在する理由
和同開珎は奈良時代に国家が鋳造した、日本で最初の流通用の鋳造貨幣です。その知名度の高さゆえに、古くから多くの模造品や写しが作られてきました。
本本物にも製造当時の技術に由来する個体差(ばらつき)が見られる
重要な前提として、本物の和同開珎は一枚ごとに個体差が大きいものです。厚みが均一でない、完全な円ではない、文字の配置が微妙にズレているといった特徴はすべて「当時の製造技術による自然な揺らぎ」です。
「ばらつきがある=偽物」とは限りません。不自然に整いすぎているものは注意が必要とされることがあります。
市場に出回る模造品の種類
主なものとして、本物を元に再鋳造した「写し」、土産品として作られた観賞用レプリカ、意図的な贋作の3種類があります。特に厄介なのは、人工的な変色や緑青が施され「古く見せた」加工品です。
鑑定士の目🔍
「古そうに見える」加工は思いのほか精巧です。特に写しは本物を原型にしているため、文字の形や全体の比率がよく似ています。単体で見ると本物と区別が難しい場合もあります。
ただし、複数のポイントを組み合わせて見ていくと、複数のポイントを確認すると、違和感が見つかる場合があります。一つの要素だけで判断するのはリスクがあります。
まず全体を見る|シルエットと重さの確認
多くの方が文字や色に目が行きますが、鑑定の入口は「全体のバランス」にあります。細部を見る前に、まずシルエット全体を確認しましょう。
本物と偽物の全体比較
本物とされる個体に見られる傾向
- 微妙な歪みがある(完全な円ではない)
- 厚みにムラがある
- 中央の穴(方孔)が若干ずれていることも
- 全体として「自然な不均一さ」がある
模造品に見られる傾向
- 不自然に整っている(真円に近い)
- 均一すぎる厚み
- 中央の穴が正確すぎる
- 機械的な印象・作られた感がある
「整っている=良い」とは限らず、「整いすぎている場合は注意が必要」とされることがあります。
鑑定士の目🔍 初めて手に取ったとき、鑑定では「持ったときの重さのバランス」を確認することがあります。同じ重さでも、重心の偏り方や手のひらへの収まり方が、本物と偽物では微妙に違います。
「重い=本物」という情報をよく見かけますが、これは誤りです。偽物でも重さは素材の選択で調整できます。重さだけで判断するのは難しいとされています。
書体と細部|鑑定で最も重要なポイント
全体確認の次に見るべきは「書体(文字)」です。ここは判断において非常に重要なポイントです。
「和」「同」「開」「珎」の見方
- 1文字全体のバランス — 4文字の位置関係に「自然な揺らぎ」があるか。整いすぎているなら要注意。
- 2線の太さのムラ — 部分的に太い・細いが混在しているか。模造品では均一に見える傾向があります。
- 3筆致のクセ — 線がわずかに歪んでいるか。本物は「手書きに近い揺らぎ」が見られる。
- 4縁(外周)の粗さ — 鋳造による微細な凹凸があるか。滑らかすぎる外周は偽物の可能性。
緑青(ろくしょう)の誤解
「緑青がある=本物」と判断するのは適切ではありません。現在では緑青を人工的に再現することが可能であり、模造品でも人工的に腐食が再現されている場合があります。
自然な腐食
- ムラがあり均一でない
- 凹凸や縁に沿って変化
- 濃淡にばらつきがある
人工的な加工
- 全体に均一に付いている
- 色が単調で変化が少ない
- 表面だけに乗っているように見える
鑑定士の目🔍
鑑定では一般的に次のような点が重視されます。「文字の生きた崩れ」「経年変化の自然さ(表面・縁・穴それぞれが異なる変化をしているか)」「全体の違和感」です。
違和感は判断の手がかりの一つになる場合があります。単一の要素ではなく、全体の印象を大切にしてください。
触る前に知るべき注意事項
見分け方と同じくらい重要なのが「どう扱うか」です。状態を損なうと評価に影響が出る可能性があります。
絶対にやってはいけない行動
磨く表面の経年変化が消える
水洗い酸化・変色が進む
薬品を使う不可逆的なダメージ
強くこする人工的な傷が入る
和同開珎の評価は、形や文字だけでなく「経年による色・質感・摩耗」すべてを含めて判断されます。不用意に触れないことが望ましいとされています。
正しい保管の3原則
個別保管(他の金属と接触させない)、乾燥環境(湿気は腐食を進める)、素手で触らない(皮脂による変色を防ぐ)の3点が基本です。状態を維持することが重要とされています。
価値について知っておくべきこと
和同開珎は一律で価値が決まるものではありません。同じように見えても、評価は種類・状態・希少性の3点で大きく変わります。
価値の幅について
和同開珎は状態や希少バリエーションにより、状態や種類、希少性によって評価は大きく異なります。「古和同か新和同か」という区分も、評価の重要な分岐点です。見た目が似ていても、評価が異なる場合があります。
- 整いすぎている → 要注意
- 色が均一すぎる → 要注意
- 文字が綺麗すぎる → 要注意
- 緑青だけで判断 → 危険
- 1か所だけで断定 → 最大のリスク
自分で判断して損をする前に、1枚からプロに相談すべき理由
和同開珎は個体差が大きく、偽物も精巧に作られています。複合的な判断が必要なため、判断が難しいケースも多く見られます。判断に迷う場合は、専門家に確認するという選択肢もあります。
- OK1枚だけでも大丈夫です
- OK無料・匿名でご相談いただけます
- OK売らなくても構いません
- OK価値だけ知りたいだけでもOKです
- OK本物かどうか確認したいだけでも歓迎です
判断に不安がある場合は、専門家への相談も有効な方法の一つです。
































