和同開珎(古和同)の重量と厚み|見分け方と鑑定基準

その「重さと厚み」、本当に判断基準になっていますか?
実家の片付けで出てきた古い銭。「これって和同開珎?」と思ったとき、まず調べるのが重さや厚みですよね。
「ずっしりしているから本物かもしれない」 「薄くて軽いから偽物では?」
気持ちはよく分かります。でも、実はこの考え方が、判断を狂わせる最大の原因なんです。
結論から言うと、重さと厚みだけで真偽を断定することはできません。鋳造による個体差が大きく、一定の傾向はあるものの、それだけで判断できる明確な基準は存在しません。
本記事では、プロの鑑定士がどう見ているのか、そしてあなたの手元の1枚が相談すべき段階にあるかどうかを判断できる状態を目指します。
古和同の基本理解|なぜ重さと厚みがバラバラなのか
古和同(こわどう)は、和同開珎の中でも古い様式とされる分類で、和同開珎は日本で最初の流通用鋳造貨幣とされています。ここまで時間がたった本物が、どれも同じ重さ・厚みを持つわけがありません。
その理由は大きく3つ。
① 鋳造による個体差 金属を型に流し込むとき、冷え方や流れ方にばらつきが出ます。同じ時代に作られたものでも重さが違うのは、ごく自然なことです。
② 千年以上の摩耗 流通や土中での保管で表面が削れ、軽くなっていきます。特に縁は削れやすく、本来の重さより軽いことが多いんです。
③ 環境による変質 湿った土の中にあった個体は、内部が変化していることもあります。見た目以上に軽いケースもあります。
実測値には一定の傾向はありますが、「○gだから本物」「○mmだから偽物」といった単一の基準で真偽を断定することはできません。
重さと厚みに頼ると見落とすもの
多くの人が数値を重視するのは、誰でも測れる「分かりやすさ」があるから。
でも、プロの鑑定士は最初に数値を見ません。まず見るのは「全体の違和感があるかどうか」です。
【鑑定士】重さより先に見る3つの警告信号
🔍 全体が均一すぎる 縁の厚みが揃いすぎている、中央の膨らみが過度に整っている場合は、他の要素と合わせて慎重に確認する必要があります。
🔍 文字のエッジがシャープすぎる 古い鋳造では輪郭にやや柔らかさが見られる傾向があり、鋭すぎる場合は他の特徴と合わせて確認が必要です。
🔍 色が単調で「古さ」が感じられない 自然な経年変化では色ムラや緑青の濃淡が見られる傾向があり、単調な場合は他の要素と併せて確認が必要です。
この段階で、重要な判断材料の多くが見えてきます。
「軽い・薄い」だけで偽物と判断することはできません
これが、最も多い誤解です。
古い銭を手にして「軽い」と感じたら——それはむしろ自然な経年変化の証拠かもしれません。
摩耗による軽さと、偽物の軽さは全く違います。
✅ 自然な軽さの特徴 ・縁が削れているが、削れ方にムラがある ・部分的に潰れた文字がある ・色の濃淡が自然
❌ 違和感のある軽さの特徴 ・全体が均一に削れている ・摩耗の痕跡が不自然 ・色が演出されているように見える
判断に迷う場合は、専門的な視点で確認することでより正確な判断につながる可能性があります。
重い・厚いからって安心できない理由
逆に「重いから本物」「厚みがあるから価値がある」という考えも注意が必要。
古和同の価値を決めるのは:
📍 鋳造の特徴 📍 文字の状態 📍 銅質や色味 📍 全体のバランス
であって、重さや厚みではありません。
特に注意したいのが「均一に見える状態」です。
- 厚みが全体で揃いすぎている
- 表面に傷や変化がない
- 完全な真円形
このような状態は、一見良好に見えても他の要素と併せて慎重に確認することが重要です。
判断に迷ったら、それが相談サイン
ここまで読んで、こう感じた方も多いでしょう。
「軽いけど大丈夫なのか……」 「厚みがバラバラで判断できない……」 「これって本物なのか分からない……」
その迷い自体が、最も重要なサインです。
なぜなら、判断に迷う個体こそ、専門的な視点で確認する最高の機会だからです。
以下に1つでも当てはまれば、相談対象と考えて問題ありません:
✓ 重さや厚みが判断できない
✓ 軽い・薄いことで不安がある
✓ 色味や文字に違和感がある
✓ 本物かどうか確信が持てない
触る前に知っておくべき大事なこと
和同開珎を手にしたとき、最もやってはいけないのが「きれいにすること」です。
表面の状態そのものが価値の一部。
・緑青の出方 ・摩耗のパターン ・色の変化
これらは時間が作ったもので、後から再現できません。
❌ 避けるべき行動 ・磨く ・水で洗う ・薬品で汚れを落とす
これらはすべて、本来の判断情報を消してしまいます。
素手で長時間触り続けるのも避けてください。皮脂は変色や劣化を進めます。
最優先は「現在の状態を保つこと」です。重量の測定と併せて、必要に応じて専門家へ相談することで適切な判断が可能になります。
最後に|あなたの古銭は「1枚だけ」でも相談対象です
「重さが分からない」 「厚みを正確に測れていない」 「1枚しかない」
こんな理由で相談をためらっていませんか?
心配いりません。
✅ 重さが分からなくてもOK ✅ 厚みを測っていなくてもOK ✅ 写真だけでも判断のヒントは出せる
そして何より——相談=売却ではありません。
「本物かどうか知りたい」 「価値の可能性を確認したい」 「どう保管すればいいか教えてほしい」
こうした段階での相談でも、全く問題ありません。売るかどうかは、その後でゆっくり考えればいいんです。
重量や厚みで誤った判断をすると……
古和同の価値は、状態や希少性、バリエーション、市場状況などにより大きく変動する可能性があります。
その差を分けるのは、わずかな摩耗の違いや、見落としやすいポイント。
一度磨いてしまったり、保管状態を悪化させたり、価値を見極めないまま手放してしまったら——その影響は取り返せません。
そのため、判断に迷う場合は無理に結論を出さず、情報を整理したうえで慎重に対応することが重要です。
👉 1枚だけでも構いません。判断に迷ったその瞬間が、最も価値を守れるタイミングです。
重さや厚みだけで判断が難しい場合は、他の要素も含めて総合的に確認する段階にあるといえます。
お気軽に、電話でご相談ください。
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